微分・積分30講の読書ノート
志賀先生の数学30講シリーズは、大学数学の説明をやさしい語り口調でしてくれる本。それでいて厳密性を過度になくしていないのも魅力。
このブログでは、読んでいく中で各講のあらすじを箇条書きにしてまとめていきます。加えて印象的な話題をQ&A形式で記録します。
志賀先生の文章力は、すごい。このブログでは、志賀先生のように体に染み入るように伝えられはしない。あくまで、このブログは、復習用や問題集代わりにしてほしい。
第2講 数直線と実数
第2講リネーム:有理数が近づく先があると信じて
- 有理数⇔有限小数 ⋃ 循環小数(無限小数)
- 無理数⇔循環しない無限小数
- 実数⇔有理数 ⋃ 無理数
- 数直線上で実数を表す。無理数の無限小数展開において、有限小数の近づく先が無理数。(1.4、1.41、1.414、・・・)
- 有理数⇒実数へ数の世界を広げなければ、有理数しか知らない世界の人は4で示したような点列が近づく先が存在しないことになる。
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問1:0.9999・・・=1を示せ*1
問2:実数のイメージは?*2
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ばいばーい。
第1講 数と数直線
第1講リネーム:自然数⇒有理数へ 四則演算を目指して
- 自然数しか知らない人は、足し算ができる。
- 整数まで広げると、足し算、引き算、掛け算ができる。
- 割り算もできるようにするには、有理数まで広げる必要がある。
- 自然数、整数、有理数の演算や順序の関係をイメージするのに数直線が使える。
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問1:(-1)×(‐1)=1のイメージは?*1
問2:目に見える世界は、すべて有限集合でできていることを実感してみよう。*2
問3:自然数全体と、自然数の中の偶数全体は、どちらも無限集合。どちらの方が多い?*3
問4:自然数、整数、有理数と範囲を広げてきた。第1講では、できる演算手法を増やして範囲を広げてきた。有理数は四則演算で閉じている。有理数からさらに範囲を広げるには、どうすればよいのだろうか?*4
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ばいばーい。
*1:問1解説:-1をかけることは、正の数をかけることと多少意味が違う。数直線で考えると、-1をかけることは正の方向を負の方向へ、負の方向を正の方向へ逆転させること。
*2:問2解説:八百屋さんで売ってるリンゴの数は、有限個だから有限集合。海岸の砂粒も地球の範囲を超えることはないから有限集合。
*3:問3解説:まず、有限集合の場合を考える。海岸にある全ての砂粒の個数の方が、手に握った砂粒の個数より多いといえる。自然数全体と、自然数の中の偶数全体は、どちらも無限集合。この両者は1対1に対応しているからどちらも同じだけの元を持っているといえる(どちらも同じ数)。これが無限集合の特徴の一つ。
*4:問4解説:第2講で説明される。